観劇にっき:COMPOSER〜響き続ける旋律の調べ(ネタバレ)

TEAM-NACS「COMPOSER〜響き続ける旋律の調べ」
札幌・道新ホール
観劇日:4月29日
全国11都市を巡る全国公演の初日に行ってきました。
森崎リーダーがダイアリーで「感想は書かないで下さい」って言ってるんだけどさ、じゃあ8月終わりまで待てと言うのか。そんなに待ってたら内容忘れるっちゅうの。アホか。感想を聞きたくない人は読まなきゃいいのさ。
という事で、読みたくない人はしばらくスクロールして下さい。
===== こっからネタバレ ====
 COMPOSERは「大泉さんの髪型がベートーベンに似てる」という安易な発想から生まれた芝居だそうで、正直凄く不安でした。前回の新選組は登場人物をうまく絡める事ができたけど、今回はクラシックの有名作曲家を時代考証や交友関係をある程度無視して構築すると豪語しておったのでね。そら付け焼き刃じゃできんだろう、と。キャッチコピーの「知らない人に誤解を、知ってる人には困惑を」と言ってるけど、知ってる人に失笑を買う事だけは避けてほしいなーと思いながら初日を観劇しました。
 道新ホールはこれで3回目なんだけど、古めかしいビルとホールでね。東京でいうと有楽町のそごうの上、とか。東映の試写室に続く道、とか(わかりにくい)。
エレベーターで会場階まで行ってすぐ入り口。モギリの脇ではフジ中野アナが「めざましテレビ」特集のインタビューを収録。頼むから同業他社を撮さないで頂きたいと隠れつつ、物販に並ぶ。とにかくここはロビーが狭いので、購入列が外に出てしまう。モギってない人と物販の人が入り乱れる大混雑。相変わらずスタッフの仕切りが悪いのでイラッときます。ただ某プロデューサーが今回は出しゃばってなかったので良かった(笑)。物販の中に、なぜか「きのとや」のクッキー。いや、いいんだけど……、フジが絡むとこういう事になるんだろうか、とちょと思う。
 クラシックを題材にしながら、テーマは親子の物語でした。
ベートーベン(ルイ)と、スパルタ教育をして才能と恐怖を与えて死んでいった父親。
ルイと、息子カール。
カールと、娼婦の娘ヨハンナ。
シューベルト(フランツ)と、唯一の理解者であった母親。
ベートーベンの生涯を主軸にし、息子カールと恩師サリエリ先生(モーツァルトも教えてた)を脇に据えた事によって、一本筋が通った感じがしました。
 正直ね、最初の数十分は陳腐な芝居でしたよ。時間の流れが良くわかんなかったし。前からNACSの芝居は時間軸がポンポン変わるんで、ちゃんと見てないと混乱するんですが、今回の最初の方の流れはグダグダな感じ。面白い事も言ってるんですけど、なんか上滑りでね。カールが大きくなるまでのあらすじみたいな部分だから、やらなくちゃいけない所だというのは分かるんですが。もうちょっとコンパクトにまとめた方が良かったかも。
あ、でもオープニングは良かった。変態ケンちゃん健在! と申しましょうか。「待ってました!」って感じでしょうか。「オレたち、バカですよー」ってな顔を見せつつも動きがピッタリあってて、ちょっとシビレた。
 中盤からのカールの苦悩、ルイの苦悩、フランツの苦悩が出てきた辺りからぐいぐい引きつけられました。フランツにはモーツァルトの亡霊がとりつくんですが、モーツァルトの怨念はちょっと中途半端だったかなぁ。恨み倒しても(この辺、安田さんの真骨頂ちゅうかまんまやん)報われない亡霊は結局最後は道化師みたいになっちゃって。ラストシーンのフランツとの掛け合いは可愛かった。チームハンサムステキ。
 耳の聞こえなくなったルイと息子カールが筆談やジェスチャーをして絆を取り戻していく所は、本当に親子を見てるみたいでした。大泉さんは実年齢より上の役の方が絶対上手い。一方オールラウンダーのカール役・音尾さんは何をやってもしっくりくる。照れもありながらお父さんに本当の気持ちを伝える若さがしっかり伝わってきましたです。音尾さんは途中、母親と再会するシーンを一人芝居で演じますが、声の使い方が凄く上手くて舞台上に2人いる感じでした。7日のNHK「望郷」のドラマが楽しみ(さりげなく備忘録)。
 フランツ役の佐藤さんも「苦悩する真面目な男」をやらせたら天下一品。ルイに楽曲をけなされて恨みを持ったのがきっかけてモーツァルトの亡霊が取り憑いたんだけど、結局悪役になりきれなかった人の良さが出てましたな。初日だから声も良く出てて(苦笑)、うーん、やっぱりワタシはこの人のファンだ。
「歓喜の歌」の演奏会で、指揮者のルイのサポートとして客席の一番後ろでタクトを振るフランツ、というシーンがありました。ルイは耳が聞こえないからオーケストラを引っ張っていけない。フランツにお願いして観客に分からないように後ろでタクトを振って欲しいとお願いする。初めてルイが人に素直に弱みを見せたシーンです。無音の中でタクトを振る二人。ルイは音が聞こえないから走ったりもたついたりするんだけど、最後は二人のタクトがビシッと止まり喝采を浴びる。結構そのシーンは長かったんだけど、退屈さは感じませんでした。ルイに感情移入して「もう少しで楽曲がフィナーレだぞ、ガンバレ」って応援しちゃいました。二人のタクトの個性も出てましたし。
 サリエリ先生役の森崎リーダーは、もう演技はどうでもいいんですが、存在感があって静かな芝居が好印象。……以上(笑)
 あちこちの感想で「NACSらしさがなくなった」「パワー・テンション・勢いは?」というのがありました。確かにそうね。普通のお芝居って感じ。でもワタシは、こういう毛色の芝居をやりたくなった時期に来てるのかなぁ、と思いましたよ。色々やってみていいんじゃない? 腰を据えて演劇に打ち込んでく姿勢と決意がみえて、今後が期待されるお芝居だったと思います。セットも衣装もきちんとしてたし。やっぱ大資本が絡むと違うなぁ……(笑)。あとはもうちょっと照明……だよなぁ。毎回思うけど。いや、今回はだいぶ頑張ってた方だけど。静かな芝居なので、照明が動く音が非常に気になりました。まぁ、これはしょうがないんだけどねぇ。あと、音声にノイズが走ってたんだけど、誰か絶対携帯マナーモードにしてるやついたでしょ? あーいうのがあるから携帯切れって言ってんのにさぁ。
 ワタシの隣の女は上演中ペットボトルのお茶を飲んでました……(泣)。開演前に喋ってた話が耳に入ったんだけど、どうやら大泉さん以外知らない模様。観劇もしたことがない模様。携帯電源の注意アナウンスの時に「マナーモードにすればいいんじゃない?……まぁ、切るかっ」って言ってて「お前なんかに電話するやつおらんわ!」とクビ絞めそうになった事をお知らせしておきます。
閑話休題。
 大泉さん主役というのは、人によっては「全国だから通りの良いように」と思って嫌悪感を示してますが、そりゃそうかもしんないけど、あれでいいんじゃない? 主役なんだからあれだけ出てていいんじゃない? これでもう一人主役級なのが出たら軸がブレないかい? それになにより大泉さんの演技は今回良かったもの。客寄せパンダかもしれないけど、あんだけの演技を見せられたら納得するべさ。
 今度は東京公演。どれだけ変わってるのかが楽しみです(え、普通長丁場の公演って台詞回しの変更があったりって普通にあるよね?)。
===== ネタバレ終了 ====
Posted: Thu - May 5, 2005 at 01:40 pm
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