7日土曜日、サンシャイン劇場にて公演中のTEAM NACS 13th「下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。」を観てきました。
NACS公演としては2年ぶり、しかも森崎リーダー作・演出ではなく、大泉作・演出。
色んな変化があるだろうと期待しつつ、まぁ予想もしつつ観劇した訳ですが。
やっぱり想像通りだったなあ。
大泉さんの脚本はドラバラの「山田家の人々」「さよなら、朝日荘」のホームコメディで、きっと今回もタイトルから言ってそっち寄りだとは思っていたんですが、その思っていた以上の驚きや衝撃はありませんでした。
良くも悪くも型にはまってるというか。
「洋さん、好きだよねえーーー」
って話して終了っていうか。
目新しさはなかったのが非常に残念でした。
やっぱりリーダー以外の脚本となれば、期待しちゃうじゃないですか。
その点でシゲの「ミハル。」は良かったと思います。
ワンシチュエーション・コメディが好きなんだなぁって思うし、個々のキャラクターを描いてるし。練ってる感じがするし。とにかく彼らしさが出てる本だったから。
でも、大泉さんのは先が見えちゃったんだよね。
5人兄弟のキャラクターがしっかり書けてるのは認めるけど、それ以上の事は何もない。
一言で言うと「薄い本」だと思う。
いやぁ、もっと面白くなると思うんだけどね。
でも、それを「本書く時間が無かった」とか言わせませんよ。
どんだけ時間かけてもできないと思う。
今日「情熱大陸」やパンフを見て思ったけど、NACSの他メンバーとの温度差がある気がします。
ちょっと腫れ物に触る感じ?
本音でぶつかってないんじゃないかなぁ。
少なくても「COMPOSER」までのメイキングでは皆本音で台本と向き合ってた気がする。
それができなくなってる今の環境があるんじゃないかしら。
5人しかいない=客演を使わない=女役も5人の中でやる
という図式は数回あったからいいんですが、それで結局つじつまがあわなくなって映像で出演者を登場させちゃったのは一番よくない。
これはしちゃいけなかった。
なんとかしてでも時間差でどうにかなったと思うだよね。
スクリーンを舞台に出しちゃったら、SFになっちゃうじゃん。
すっかりホームドラマに見えなくなっちゃう。
もったいないっすよ。
苦肉の策なんだったら、その前に脚本で回避させる方法があったはずだ。
これはヒドいと言わざるをえません。
とは言え。
NACSさんの皆さんは非常に芝居が一段と巧くなってました。
やっぱり他で揉まれると違うなぁ。
シゲと音尾くんは、どこでも使えますね。
女役をやったからとかじゃなくて、なんでもできる感じ。
なんて偉そうに言ってるけど。
だから出オチとか身体的特徴とか、もういらない。
もったいないよ、そういうのに時間割くのは。
洋さんはテレビ作品じゃなくて外部の舞台に出た方がいいと思う。
NACSは外部の脚本を使ってもいいと思う。
上田誠とかサブさんとかいるんだから。
外の空気を入れても個々が揺らがないのは洋さん以外のメンバーが証明してるんだから、何が来ても5人のチーム力を出せる作品にどん欲にトライして欲しいです。